こんにちは、あかさです。6月に入りだいぶ暑くなってきました。なので、今回はちょっとでも涼しくなれるように、今でも理解できない不思議な体験談を書いていこうと思います。…といっても、いわゆる怪談(怖がらせるために作られたもの)ではなく、あくまでもあかさの体験談なのでオチなどはありません。(苦笑
あれは、小学5年生の頃だったと思うのですが、近所に仲の良かったN君という友達がいました。N君とは祖母どうしも仲が良かったのもあって、学校が終わるとお互いの家を行き来していつも一緒に遊んでいました。
ある日、いつも通り学校が終わった後一度家に帰り、N君の家に遊びに行きました。当時、自分たちの中で、プラモデルを爆竹やエアガンで破壊するという遊びが流行っていました。まぁ、今考えるとなんとも頭の悪い遊びなんですが、当時はプラモデルの弾ける様子が楽しくてしかたなかったのを覚えています。
その日もN君の家の裏でガンプラ(ガンダムのプラモデル)の足を地面に埋め込んで固定し、エアガンで撃って腕やら頭やらを破壊して喜んでいました。ひとしきり破壊し終わると当然プラモデルもなくなってしまうわけで、また新しいものを作らなければなりません。当時まだ11才くらいなのでお小遣いもたかが知れています。結局、近所の店で一番安い1/144スケールのものを買って作ることになりました。
N君の家は両親が共働きで、普段はN君のお婆さんとお姉さんがいるのですが、その日は出かけていたらしく、N君とあかさは2人きりでN君の家のリビングでプラモデルを作り始めました。どうでもいいのですが、その時作っていたのは「シャア専用ズゴック」だったのを覚えています(笑
しばらく作業を進めていると、「ピンポーン」…とインターホンが鳴りました。
あかさの故郷は東北の片田舎なので、結構ご近所の人が家に来ることがあるのです。
「誰か来たよ」あかさは言いましたが、N君は「面倒だから知らないふりをしよう」と居留守をすることにしました。
「ピンポーン」「ピンポーン」…その後も2、3度鳴ったのですが、居留守を決め込んでいるとそのうち鳴らなくなりました。
…そして数秒後、ガラガラガラ…玄関の引き戸が開く音がしました。
さすがに中に入ってきたからには対応せざるを得ないので、N君はしぶしぶ玄関に向かって行きました。玄関はリビングから近かったので、あかさはなんとなく聞き耳をたてていましたが、誰の話し声も聞こえません。…N君の声すらも。
それから10秒ほど経ったでしょうか。さすがにおかしいと思ったあかさは、リビングから玄関を覗き込みました。すると、N君が玄関から外に顔を出し、周りの様子をうかがっているのが見えました。
2、3度左右を見回してこちらを振り向いたとき、N君と目が合いました。そして、リビングに戻ってくると「誰もいなかった」と言いました。
「玄関の戸が開いたのに?誰もいないの?」「うん。いなかった。」
お互いにおかしいとは思っていたのですが、何事もなかったかのようにまたプラモデルを作り出しました。深く考えるのが怖かったのです。
それから1分も経たないうちに、
ガラガラガラ…
また玄関の戸が開く音がしました。あかさとN君は顔を見合わせました。動きを止め、息を殺し、玄関の様子を伺います。
数秒後
バーーン!!!!!
玄関の戸が思いっきり閉められた、というより叩きつけられたような音がしました。
そして、ガラガラガラ…また戸が開き…
バーーン!!!!!閉められます。
ガラガラガラ…バーーン!!!!!ガラガラガラ…バーーン!!!!!
ガラガラガラ…バーーン!!!!!ガラガラガラ…バーーン!!!!!
ガラガラガラ…バーーン!!!!!ガラガラガラ…バーーン!!!!!
ガラガラガラ…バーーン!!!!!ガラガラガラ…バーーン!!!!!
ガラガラガラ…バーーン!!!!!…
何度も何度も「開いては閉まる」が繰り返されました。あまりの音と状況の異常さに完全にパニックになったあかさとN君はこたつの中にもぐりこんで、「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!」と誰にかは分かりませんがひたすら謝り続けました。
しばらくこたつの中で震えていると、ピタリ…と音が止みました。音が止んだのは分かったのですが、あまりの恐怖に2人ともなかなかこたつの外に出られません。
…それからたっぷり1分ほど待って、こたつのふとんを少しめくって外の様子を確認し、ゆっくりと外に出ました。
その後、2人で玄関まで行ってみると、玄関の引き戸が30cmほど開いています…。
やはり「誰か」…もしくは「何か」が玄関の引き戸を開けたという事実を突きつけられたようで心臓の鼓動が早鐘を打ったように鳴りました。
怖くて怖くて早く家に帰りたかったのですが、ついさっきまでの事を考えるとなかなか外に出る勇気がありませんでした。
その後30分程、N君と何が起こったのか話合いましたが結論がでるはずもなく、気分が落ち着いた頃に「今日はもう帰るよ」とだけ言って、あかさは家に帰りました。今でもあのときの事を思い出すと鳥肌が立ちます。
あれはいったい何だったのでしょう。